サンドラのハーブティー辛口コラム
リンガリンガのハーバルティーを作ってもらっているサンドラが書いた、ハーブとくすりについてのコラムです。
ちょうどサンドラがリンガリンガに訪問してくれた直前に、ニュージーランド政府から、ハーブティーのパッケージの表記や注意書きについての意見交換のやり取りがあったらしく、熱く語ってくれました。
西洋医学とハーブへの考えなど、彼女のハーブへのこだわりが伝わってきます。
ハーブは危険なのかな!?
ハーブとくすりの相互作用。「ハーブ製品は、今飲んでいる薬に悪影響を及ぼさないのか?」といった質問を、たびたびいただきます。
最近は、ハーブと薬の相互作用の可能性といった、あまり好ましくないレポートもよく見かけるようになりました。
時折、メディアに大げさに取り上げられたり、ハーブそのものが危険だといったように、いかにも間違った言われ方をしているようです。
多くのハーブに関するレポートが、薬としてのハーブがどのようにして使われているのかとはまったく無関係で、疑いたくなるような、上手い演出によって作り上げられた科学的な実験からできているように思います。
セントジョーンズワートやセントマリーズシスルなどのハーブが、どうして100年以上もの間、人々好まれて、安心して使われてきたのか考えるべきです。
それなのに、どうして突然「全部危ない」、「注意条項を書かなくてはいけない」、ましてや「使用を禁止しなければ」などと言われなくてはならなくなるのでしょう。
最高に優れた効果のあるものだからこそ、人々に愛され、長い間親しまれるのではないのでしょうか。
ハーブを犯人扱いする企業の利益優先主義。
「このハーブ製品は、今飲んでる薬に悪影響はないの?」といった疑問は、わたしに言わせると、「この薬は、今使っているハーブに悪影響はないのかしら?」と言っているのと同じです。
たくさんの西洋医学の薬が、潜在的な副作用があるというのを、あまり知られていないうちに、企業の利益を優先させ、次々に新しく市場に出回っています。
それに比べハーブ医療は、実に100年以上もかけて試験され、安全に使われ続けてきました。
だからこそ、現代の医療システムにおける「薬とハーブの併用は、好ましくない結果をもたらす。」といった、ハーブを犯人に仕立て上げるようなことが、わたしには理解できません。
病気を治してくれるといった薬には、たいてい固有の毒性や副作用があります。
ハーブが、一般の食べ物よりも安全であるのに対して、そういった薬の毒性や副作用は、人体に悪影響のあるものの
トップ5のひとつに挙げられるほど、健康に害を及ぼすということが 、科学的にも証明されています。
使われるハーブの質や処方について考えないで、「ハーブと薬の好ましくない相互作用を調べて、注意しなくてはならない」などといった、根拠のない一方的な意見には賛成できません。
残念なことに、国の機関で働いている人たちによる、ハーブ医療についての知識・経験の欠如は、くすりとハーブとの問題を余計に難しくし、科学的にも医療的にもマイナスの結果をもたらしていると思います。
わたしたちは、人々が長年にわたって守り、受け継いできた伝統を引き継ぎ、未来に伝えていくことが仕事だと考えています。
質の良い信頼のおけるハーブティーを通して、現代人の生活の中にも、ハーブを気軽に、そしてもっと安心して使っていただけるよう努力していこうと思います。
ARTEMIS HERBAL MEDICINE代表のサンドラ
ヨーロピアンハーバリスト&ボディセピストM.A (Berne,Switzerland)
ニュージーランドメディカルハーバリスト協会会員
スイスボディセラピスト協会会員